小規模事業者持続化補助金とは?【個人事業主も申請可能】

目次

最初に

静岡県で中小企業診断士として活動しております、大石幸輝と申します。宜しくお願い致します。

この記事では、

  • 売上拡大のため、新事業を始めたい!
  • 新事業を始めたいが資金調達で困っている・・
  • 小規模事業者持続化補助金がどんな補助金か知りたい!

という方向けに、「小規模事業者持続化補助金の概要」について、中小企業診断士として補助金申請支援に携わっている私、大石が解説します。

補助金概要

小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取り組みを支援する制度です。

大石

小規模事業者の取り組みに必要な経費の一部を補助してくれる制度です!

補助率・補助上限額

以下の補助率、補助上限額となっており、各申請類型によって異なります(2023年6月時点)。補助上限金額はありますが、2/3の経費を補助金でカバーできるのはとても大きいですね!

類型通常枠賃金引上げ枠卒業枠後継者支援枠創業枠
補助率2/32/3
(赤字事業者は3/4)
2/32/32/3
補助上限50万円200万円200万円200万円200万円
インボイス特例50万円50万円50万円50万円50万円
追加申請要件下記事参照下記事参照下記事参照下記事参照
※各枠のいずれか1つの枠のみ申請可能。
インボイス特例

免税事業者から適格請求書発行事業者に転換する小規模事業者に対して、補助上限額を一律50万円上乗せ

申請類型

以下5つの申請類型があり、通常枠以外の4つの特別枠については、各類型ごとに申請要件が異なります。申請者様の立場や事業目的に合わせて、申請類型を選びましょう!

類型概要
通常枠小規模事業者自らが作成した経営計画に基づき、商工会・商工会議所の支援を受けながら行う販路開拓などの取組を支援。
賃金引上げ枠販路開拓の取り組みに加え、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上である小規模事業者
※赤字事業者は、補助率3/4に引き上げ。
卒業枠販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし小規模事業者の従業員数を越えて事業規模を拡大する小規模事業者
後継者支援枠販路開拓の取り組みに加え、アトツギ甲子園においてファイナリストおよび準ファイナリストに選ばれた小規模事業者
創業枠産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業の支援」を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者
※各枠のいずれか1つの枠のみ申請可能。

補助金対象者

下記に該当する、法人、個人事業、特定非営利活動法人が対象となります。

商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)常時使用する従業員の数 5人以下
宿泊業・娯楽業常時使用する従業員の数 20人以下
製造業その他常時使用する従業員の数 20人以下
※常時使用する従業員には、会社役員や個人事業主本人、一定条件を満たすパートタイム労働者は
含みません。

補助対象経費

下記の経費が対象となります。補助金を受けようと考えていた経費が対象とならないこともありますので、注意が必要です。

補助対象経費科目活用事例
①機械装置等費補助事業の遂行に必要な製造装置の購入等
②広報費新サービスを紹介するチラシ作成・配布、看板の設置等
③ウェブサイト関連費 ウェブサイトやECサイト等の構築、更新、改修、開発、運用に係る経費
④展示会等出展費展示会・商談会の出展料等
⑤旅費販路開拓(展示会等の会場との往復を含む)等を行うための旅費
⑥新商品開発費新商品の試作品開発等に伴う経費
⑦資料購入費 補助事業に関連する資料・図書等
⑧借料機器・設備のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの)
⑨設備処分費新サービスを行うためのスペース確保を目的とした設備処分等
⑩委託・外注費店舗改装など自社では実施困難な業務を第三者に依頼(契約必須)
※ウェブサイト関連費は、補助金総額の1/4(最大50万円)を上限。ウェブサイト関連費のみによる申請不可。
※設備処分費は、補助対象経費総額の1/2を上限。設備処分費のみによる申請不可。

申請から事業完了までの流れ

実際の補助金申請時は、下記のような流れとなります。採択時にすぐに入金されるわけではなく、事業終了・報告完了後の入金となるため、一旦自己資金や融資などで事業経費を負担する必要があります。

STEP
申請の準備

提出書類を作成し、商工会や商工会議所で発行される「事業支援計画書」を用意します。

STEP
申請手続き

電子申請または郵送にて提出します。商工会・商工会議所地区ごとに申請先が異なるため注意しましょう。電子申請時には利用アカウントの取得が必要となり、アカウント取得に数週間要するため事前の取得をお勧めします。

STEP
申請内容の審査

提出された書類内容について、審査が行われます。

STEP
採択・交付決定

審査終了後、補助金事務局ホームページ上にて採択結果が公表され、採択者には「交付決定通知書」が通知されます。

STEP
補助事業の実施

採択者は「交付決定通知書」を受領後、申請時に提出した補助事業計画に沿って事業を実施します。事業は補助事業実施期限までに完了する必要があります。

※交付決定日(交付決定通知書の日付)から補助事業実施期限までに発注、支払いを完了したもののみが補助対象となります。

STEP
実績報告書の提出

補助事業終了後、その日から起算して30日を経過した日又は最終提出期限のいずれか早い日(必着)までに補助事業の実施内容と経費内容(支出内容)を取りまとめた実績報告書を所定の提出先へ提出します。

※最終締切までに提出がないと、補助金の支払が受けられなくなりますので、十分にご注意ください。

STEP
確定検査・補助金額の確定

実績報告書のほか、支出ごとの証拠書類について、事務局が審査・確認を行い、補助金額を確定します。

STEP
補助金の請求

補助金額が確定した後、「補助金確定通知書」が送付されます。金額を確認し、精算払請求を補助金事務局に行います。

STEP
補助金の入金

補助事業者に交付(入金)されます。(請求後、振り込み手続き等を行うため、数週間程度かかります。)

STEP
事業効果報告

補助事業の完了から1年後に「事業効果および賃金引上げ等状況報告」を文書等で提出する必要があります。(事業効果等状況報告期間終了日の翌日から30日以内に報告)


※「賃金引上げ枠」「卒業枠」の申請をした事業者については、事業効果とともに、賃上げの
状況又は雇用の状況についても併せてご報告をしていただく必要があります。

申請スケジュール

次回公募のスケジュールになります。第16回の受付が始まっています!

申請受付締切日2024年5月27日(月)
事業支援計画書交付の受付締切原則2024年5月20日(月)
事業実施機関交付決定日から2024年11月4日(月)
実績報告書提出期限2024年11月14日(木)
※上記実施期限までの間で、補助事業が終了(補助対象経費の支払いまで含む)し
た時は、その日から起算して30日を経過した日、または上記「実績報告書提出期限」
(必着)のいずれか早い日までに実施事業内容および経費内容を整理し、補助金事務
局へ提出する必要があります。

まとめ

小規模事業者持続化補助金は、ホームページ開設や販促活動など幅広く使用できる補助金になります。新事業を開始したい事業者の方、補助金申請にお困りの方は、ぜひ弊社までご相談ください。お読みいただきありがとうございました!

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