販売士1級(リテールマーケティング検定)の難易度は高い?【合格率や勉強方法について解説】

目次

最初に

中小企業診断士、販売士1級資格者の大石と申します。宜しくお願い致します。

この記事では、

  • 流通・小売業界で働いている、または就職を予定している!
  • 販売士1級資格の取得を検討している!
  • 仕事を依頼するなら専門知識を持つ有資格者に依頼したい!

という方に向けて、「販売士1級の難易度はどれくらいか」について、資格者の私、大石が解説します。

実際に試験を受験し、合格した経験を基に解説しておりますので、一つの参考事例としてお役立ていただけると思います。なお、本記事の内容はネット試験方式(2022年5月試験合格)における合格体験を基にした内容になります。

結論

販売士1級の難易度は高く、合格には50~100時間程度の勉強が必要です。

販売士1級の試験に合格するためには、販売士ハンドブック(試験実施機関である日本商工会議所・全国商工会連合会が発行するテキスト)を読み込み、各科目の概要、記載事項について正確に理解・暗記する必要があります。

また、試験問題は各科目20問(選択式10問、記述式10問)出題され、70%以上の正答率で合格となります。記述式に関しては答えを正確に暗記していなければ回答が難しいため、選択式問題でほぼ満点を取り、記述式問題は6割以上の正答を目指す、という戦略をおすすめします。本試験は試験終了後すぐに回答を自動採点され、点数がその場で表示されます。そのため記述式問題に関しては、ニュアンスが合っていたとしても回答内容が正しくなければ得点することができません。まずは試験概要と出題傾向を把握したうえで、ハンドブックを読み込みましょう。

販売士1級とは?

販売士1級は販売士検定の中でも上級者向けの資格であり、マーケティングの責任者やコンサルタントとして戦略的に企業経営に関わる人材を目指す方におすすめする資格です。

この資格を取得することで、経営に関する極めて高度な知識を身につけ、商品計画からマーケティング、経営計画の立案や財務予測等の経営管理について適切な判断ができる人材であると判断されます

いきなり1級から受験するのは一般的にハードルが高いとされているため、初学者の方や実務経験の浅い方は、まずは3級から挑戦されることをおすすめします。

合格率

以下はネット試験移行後の合格率データです。下表の通り、合格率は20%前後を推移しており、簡単な試験ではないことがわかります。

出所:販売士 受験者・合格率等データ | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

問題形式

以下は問題形式の例になります。似たような形式の問題が、各科目20問(選択式10問、記述式10問)出題されます。

下記問題は商工会議所ホームページのサンプル問題より抜粋しています。他の問題については下記URL先のページにてご確認ください。

選択式
次の各問の【 】の部分にあてはまる答えとして、最も適当なものを選択肢から選びなさい。

まちづくり三法のうち、【 】は、まちづくりにおける活性化の側面にかかわる制度であり、他の 2
つの法律は、まちづくりにおける規制的側面にかかわる制度である。

(1) 都市計画法
(2) 中心市街地活性化法
(3) 大規模小売店舗立地法
(4) 地域商店街活性化法

正答:(2) 中心市街地活性化法

記述式
次の各問の【 】の部分にあてはまる答えとして、最も適当な語句・短文を記入しなさい。

持続可能なまちづくりなどのために,都市のさまざまな機能を都市の中心部に集積させるまちづく
りの考え方を【 】という。

正答:コンパクトシティ

勉強方法

試験問題は各科目20問(選択式10問、記述式10問)出題され、70%以上の正答率で合格となります。記述式に関しては答えを正確に暗記していなければ回答が難しいため、選択式問題でほぼ満点を取り、記述式問題は6割以上の正答を目指す、という戦略をおすすめします。本試験は試験終了後すぐに回答を自動採点され、点数がその場で表示されます。そのため記述式問題に関しては、ニュアンスが合っていたとしても回答内容が正しくなければ得点することができません。まずは試験概要と出題傾向を把握したうえで、以下の読み方に注意してハンドブックを読み込みましょう。

基本的な勉強方法としては、「問題を解き、解答をハンドブックの内容と照らし合わせて確認する」方法が有効です。以下は私が実践した学習方法になります。

STEP
問題を解く

まず最初に実際の試験問題を解くことで、こんな問題が解ければ試験に受かる、というイメージを持つことができます。最初は解けなくて当たり前ですのであまり深く考えずに回答し、正答率も気にしないようにしていました。

STEP
ハンドブックを読み込む

試験問題の解答を確認しながら、該当箇所のハンドブック内容を読み込みました。問題の出題傾向がなんとなくわかり始めてからは、この単語でも同じような問題が出そう、などの予想もしながら読んでいました。試験問題の出題箇所を書き込みながら読むと、復習効率が良くなるのでおすすめです。

STEP
問題を解く

ハンドブックで確認した後、再度問題にチャレンジしました。ここでSTEP1と違うのは、回答する際に「ハンドブックにこの表記があったからこれが正解ではないか?」と自分の中で仮説を持ちながら回答するということです。これを心掛けることで、もし仮説が外れても、次の出題に備えてハンドブックの正しい内容を覚えよう、という意識が生まれます。

問題の入手方法はいろいろありますが、私は下画像の問題集を購入しました。しかし、この問題集は現在のネット試験になる以前に出版されたもののため、「この問題集さえやれば合格できる」とは言い難いです。もし購入する際は、あくまで「こんな問題が出題されるんだ」という傾向を把握する目的で使用しましょう。

2024年7月現在、ネット試験に対応した問題集は発売されておりません。そのため、私も初めて受験した時は問題集との出題形式の違いに驚きました。問題傾向把握のため、費用は発生しますが一度試験を受験してみてもいいと思います。

ハンドブックの読み方

実はここがこの記事で一番大事な箇所です。

ハンドブックは5科目で約600ページと、膨大な量があります。全ての内容を暗記することはとてもできません。まず目次項目を確認して全体感を把握したら、以下の箇所に絞って読み込むことをお勧めします。

  • 太字箇所
  • 欄外の用語解説部分

この2箇所を徹底的に読み込んで頭に入れておけば、半分くらいは得点できると思います。選択式は選択肢を絞り込めば何とか対応できますが、記述式は正確な暗記が必要です。太字箇所・欄外解説の「用語の意味」は確実に暗記しましょう。

筆者の場合

筆者が販売士1級の試験受験における購入品と、費用総額について紹介します。なお、筆者は試験を6回受験しています。(多すぎ)

まず、購入品一覧です。

  • 販売士ハンドブック(上巻・下巻)
  • 販売士1級 問題集

次に、費用総額です。

  • 販売士ハンドブック(上巻・下巻):7,040円
  • 販売士1級 問題集:4,180円
  • 試験受験費用:56,100円((8,800+550)×6)

合計:67,320円

大学院の診断実習と重なっていたとはいえ、さすがにもう少し早く合格したかったです。最後の方は落ちると悔しくてすぐ再受験してました。。

プラスの側面としては、何度も受験したことで知識は定着したと思います。マイナスの側面は、明らかに多額な費用ですね。ハンドブックの内容は経営支援の場においても役立っているので、勉強してよかったと感じています。

この記事を読んでいる皆さんは、私の失敗を糧に早期合格しましょう!

まとめ

販売士1級の試験に合格するためには、販売士ハンドブック(試験実施機関である日本商工会議所・全国商工会連合会が発行するテキスト)を読み込み、各科目の概要、記載事項について正確に理解・暗記する必要があります。

販売士1級は販売士資格の中でも上級者向けの資格であり、マーケティングの責任者やコンサルタントとして戦略的に企業経営に関わる人材を目指す方におすすめの資格になります。販売士試験に関する詳細は、下記サイトをご覧ください。弊社では中小企業診断士・販売士有資格者によるセミナーや研修も提供しておりますので、ぜひご相談ください。お読みいただきありがとうございました!

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